趣味日記Passage

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【映画の感想】

こんにちは。

1948年公開の【自転車泥棒】 という映画を観ました


 jitensya
(画像は映画.comより)

ストーリー紹介で「車がなければ失業だ」は「自転車がなければ失業のままだ」
の誤りです

主人公アントニオは2年間も失業して家族と暮らしているにしては
暮らし向きはそれほど貧しく見えないし(質屋を利用はしているけれど)

今の日本人の感覚からすると、自転車盗まれて、仕事に必須なら
新しい自転車買ったらいいじゃない?(自転車市が開かれ賑わっていて
客層見てもそれほど高価に思えない・・・盗まれた自転車は質屋に
入れていたものですが、ちょっといいシーツ1枚で引き出せる程度)
という疑問符がずっと漂い続ける
ですが作品中では「買えない」ほどお金に余裕がない事になっている
みたいです

話の根本的な所で納得いかなくて、アントニオの自転車を
取り戻そうとする執念に共感し辛かったです
盗られたから取り戻したい、という点はわからなくもないですが・・・

ポスター張りの仕事が出来るようになれば随分暮らし向きが楽になると
彼は息子ブルーノに言うのですが、ポスター張り程度でそれほど収入
あるとは思えない

そんなモヤモヤした気分で観ていました

アントニオもブルーノも役者はこれがデビュー作みたいですが
アントニオは生き方がなんだか生真面目で不器用な感じ
ブルーノは幼いながらも健気で、飾り気のない子供らしい可愛さがあり
人選は良かったと思います

話そのものよりも、役者の演技の良さに惹かれ、ついつい最後まで
観てしまいました

特にブルーノ、この子役は自分の役柄をよく把握していて、微妙な
表情や仕草が生き生きしていて良かった
一本調子になりかねない話に、いい感じでアクセントになっていた

アントニオだけでは成り立たなかった作品だと思う

最後の展開、最初の方から読めてしまって、あぁ・・・まさかそれで
終わりじゃないよね?え?ここで終わるの?うっそーん

な感じで終わってしまったのが残念だなぁ・・・

これはイタリア映画なのですが、イタリア人の国民性として
あれこれ気の向くままに手を出し口を出して、最後は投げ出す
傾向があるとか・・・w


結論出さずに、ここから先の展開は観客に委ねます系は決して
嫌いではないけど、この作品では一応の結論出して欲しかった

でも、観て損はない映画だと思います

✩5満点で3.7点位。好演のブルーノ(スタヨーラ)に一票。