趣味日記Passage

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雑記:自分を「怪物」と呼んだ男(ひと)

こんにちは。

今回は雑記です・・・。


ゲームやらない人だったので多分ご本人は、ここをご覧にならないと

思いますが・・・私が過去知り合った忘れられない人のうちで最も

印象的だった人がいます。仮にSさんと呼びます。




その人は自分の事を「怪物」と呼んでいました。




私はIXA始めるしばらく前、別名でイラストのサイトを立ち上げていて(現在

閉鎖中)そこでは掲示板を使っていたのですが、常連さん(女性)のお友達で、

創作小説やエッセイを書いている男性がいて、時々コメント残して下さり

プロの作家(ライトノベル系)を目指しているようで玄人はだしの文章

書かれる方だったので足繁くその人のサイトに通っては感想をメールで

送っていました。




その度お返事いただいたのですが・・・不思議な事がありました。




文体が




甘えん坊の子供だったり

常に怒りMAXみたいな癇癪持ちの若者風だったり

穏やかな気性の10代後半の女性のようだったり




3通りの人格なんですよ


それがメールの度に別人格のように入れ替わるのです。





私はその時々のノリや気分で文章書くタイプなので人格変わって見える事が

あると思うのですが、そういう風でもない 人格変わるけどそれぞれ安定

していてまるで別人



創作する人だから、からかわれているのかなとも思いましたが

知り合いに、そういう事をするタイプの人じゃない





その人の創作した多数の作品を読んでいて、気づいた事が。。。



小説は、繊細で心優しい女神のような美少女の心理描写に重きを置かれ


エッセイは対照的に、自分自身や世の中への恨みつらみに満ちていて

荒々しい感情むき出しで激情的





そして、Sさんのお気に入りのリンクを辿って行った先では




長髪でイケメンな感じの写真(本人のものかは不明ですが、ミュージシャン

目指していた人だったので多分本物)と彼の日記を読んで

まるで、少女のように恋焦がれて気をひこうとして掲示板で半ば

無視されつつこまめに女言葉でコメントしているSさんの姿が









あぁ・・・









もしかしたら。







彼との多数にわたるメールのやりとりで気になっていたキーワードで検索








すると









性同一性障害







という言葉に行き当たりました。




体は男性だけれど、遺伝子に欠陥があって、心は女性という障害








もしやそうではありませんかと聞いてみたら










「(わかってくれて)ありがとう」







と、短い返事が。





そしてその後のメールは先の3つの人格とはまた別の


心に果てしなく深い闇を抱えているようなひとの文章でした。。。





いわく





「自分には、いろいろな顔があって、どれが本当の自分かわからない」





「沢山の仮面を被っていて、それを全部取ると、そこには何もない

空洞があるだけ」




「自分が少女になって、虐殺されたい願望がある」





「トイレや更衣室・・・日常の「男」と「女」に分かれている場所で常に

傷ついてきた。普通の人にとってはなんでもない事で」





「彼女とのHで、思わず「このやろう!」と怒鳴って喧嘩になった

事がある。(性格が)可愛くないと言われて別れた」





「(こんな風に自分を産んだ)母親を憎んではいない・・・いや、

女が憎い!」






私の書き方で伝わるかどうかわかりませんが

心に鉛の弾丸、撃ち込まれたような気分でした。。。





あぁ、この人は自身の葛藤に翻弄されまいとして必死で




でも例えようもなく女になりたくてなれなくて



それは化粧して女装して解消出来るものではなくて




女として生まれた、だけで女だと認識される




女たちが憎くて仕方がないのだと。







結局Sさんとは縁が切れてしまいましたが、そういう事はよくあったようで






「僕は 怪物」






「ある種の人々にとっては魅力的なんだよね」






と、自嘲にも似た言葉を残して消えました。。。









嘘のような本当の話。


確かに彼(彼女)は、負の吸引力を持っていた


ものすごく強力な






でもそれは




Sさん自身がそうであったように






切り離して自由になりたいと願ってしまう類のものでもあった






自身が消滅するまで逃れられないSさんは果てしなく




孤独だ。




それは「怪物」の宿命なのかもしれない。。。