【天戦くじ4枚＋映画の感想】

こんにちは。

今回はこの映画を観てみました。

アカデミー作品賞をとったからという訳ではないのですが、なかなか面白く
最後までダレたり飽きる事なく観られたので✩4.2位。

元貧乏で、現金持ち夫人で白人・ユダヤ人で頑固なデイジーと
彼女が雇うことになる陽気でしたたかな黒人運転手ホークの
人種差別の波の中で徐々に築き上げられていく信頼と友情の物語。

この主役2人の関係

金持ちー貧乏人
ユダヤ人で白人ー黒人
雇い主ー使用人
老女ー初老の男
勝ち気で頑固だけれど不器用ー温厚・柔軟そうでしたたか

様々な形の対比の中にある「違い」による対立・・・、真っ向からのそれでなく
ホークが持ち前の陽気さでかわしたりいなしたり手懐けたり（子供の頃ブタを
手懐けた話をデイジー調教と結びつけるのはどうかと思いますが）緩い感じ。

「人種差別」という、重くなりそうな題材を扱っていながら話は結構地道に、
劇的な展開もなく穏やかな日常の中で進みます。

これがねぇ・・・黄色と緑を基調とした綺麗な映像・風景と相まって心地よく
徐々に芽生える信頼の過程がなかなかに微笑ましく思えるのですよ。

皮肉混じりのアメリカ的ユーモアを織り交ぜて、頑固デイジーの口撃（攻撃）を
のらりくらりとかわしつつ懐柔させていくホーク。

デイジーの息子とは、給料をめぐる交渉などで、したたかな一面も見せます。

時折挟まれるエピソードや過去の話（いつも悪い出来事は黒人のせいに
される等）は、ﾊｯとさせられる事もあるけれどホークはなんでもない事のように
さらりと言う。

黒人のお抱え運転手＝使用人だけど、気持ちの上では「奴隷じゃない」感じ

言うべきことは言うけれど、押し付けがましい所がないのがいいですね。

それでいて結構重層的な構造になっている脚本の出来も、役者の自然な
演技も素晴らしい。（デイジーとホークは勿論、ブーリーもいい味出している）

難点を上げるとすれば、終盤の時間の流れが急すぎて、ラストももう少し
エピソードを加えて欲しかった。。。ちょっとあっさり終わったかな、と思った
ので。

後、時折挟まれるホークの

「それは秘密」

という言葉が気になる。。。

他所で時々デイジーの陰口叩くせいかなぁ・・・陽気なユーモア混じりだけど。

まぁ、友情＝相手の人格全肯定という訳ではない所もリアルといえばリアル

仕事をやめてもデイジーが認知症になっても、ゆるりと続くつきあい

歳を重ねた男女の友情は、ベタベタでも生々しくもなく、ほどほどに距離を
置いた、緩い感じがいい。

感動大作！とかではないし、違う解釈可能かなとも思うけど私はこんな感じで
受け取りました。じんわり心に沁みる、いい映画でした。

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天戦くじ4枚引きました。

te69