趣味日記Passage

趣味(映画・読書・イラスト・料理・音楽)のブログです

私的小説ベスト10

病院に行ってきたばかりなのに昨日、膝をぐりっと

捻ったような激痛が><


すぐ治ったけれど、またなりそう;


最近調子良かったのにな~。。。


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今まで読んだ本の個人的ベスト10を。

(文章長いのでフォント小さめです。)

1作に絞れない場合は作家名やシリーズ名で。

 

1位

【死都ブリュージュ】ジョルジュ・ローデンバッハ


1020shito

 

幻想小説。不動の1位。ローデンバックと表されている本も

ありますが私はローデンバッハ派。

ハードカバー(装丁が見事です)で読みました。

作者はベルギー人ですがフランス文学の香りがします。
 

退廃的で陰鬱で美しい都ブリュージュとストーリー。

文章に「気品」というものがあるとしたら、まさにこれ。

作品内容はもとより、作者と同じく詩人でもある訳者の

言葉の感性も素晴らしい。


 

2位

【カザノヴァ回想録】ジャック・カザノヴァ著


1021kaza

 

魔術師、司祭、三文文士、くじ屋、スパイ、外交官秘書等あらゆる

職業につき(主に自称で)18世紀西欧を舞台に、めくるめく恋と冒険と

旅と社交界波乱万丈の半生を送ったカザノヴァの回想録。
 

翻訳は良好で読みやすく品があります。

表紙と挿絵がH系ですが、本文に具体的な記述はほぼありません。

普通の装丁で、挿絵無し、ちゃんと書評で取り上げて本屋で平積み

すれば、ベストセラーになる本だと思います。

絶版で埋もれてしまうのは非常に惜しい、傑作。


 

3位

【人間喜劇セレクション】オノレ・ド・バルザック


1020ningen

 

19世紀フランスの風俗、貴族社会がよくわかるシリーズ。

現代にも通じるものがあると思う。バルザックは俗物的な作家だと

思うけれど、自身や周りの状況を客観的に見ることが出来た人だと

思う。(でもやっぱり俗物^^;)
 

いささか冗長と感じる時もあります。

でも微に入り細にいりの人物・情景描写が素晴らしい

中でも「幻滅ーメディア戦記」は作者自身の体験が多く盛り込まれて

いるようで語り口の熱っぽさに磨きがかかっています。


 

4位

フィリップ・K・ディックの作品】


1020and


映画「ブレードランナー」(原作は「アンドロイドは~」)「トータル・

リコール」等映画化された作品が多いディック。

発想の斬新さ自由さ、カオスなSFワールドに陶酔。

 

 

5位

スティーヴン・キングの初期作品】


1020king

 

純然たるホラー。

映画化された作品多数。映画は幾つかの作品を除いて駄作が

多いのは何故でしょう;

キングの若い頃の作品には、ホラー小説でならではの面白さが

詰まっています。

原作読むと意外な奥深さにびっくり。

 

 

6位

【囀る魚】アンドレアス・セシェ著


1020sakana

 

最近読んだ本の中では無類の面白さ。

マニアという程でなくても本好きな人ならきっと楽しめる。

本と作家に絡む会話が楽しく斬新なミステリ風味のアイデア

てんこ盛り。

奔放な発想がとりとめなくなりそうでいて、ちゃんと綺麗に

集約されている。読後感がとても爽やかで気持ちいい。



7位

【金持ちの青年】F・スコット・フィッツジェラルド


1019kanemoti

 

ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック」に収録された作品。

古き良きアメリカ!を舞台に人の心の機微と、華やかで無慈悲な

社交界を書かせたらこの人の右に出る者はいない。
 

作家として売れる前の、村上春樹訳が見事。

ゼルダの評伝(タイトル忘れました)も非常にエキセントリックで

面白いです。お薦め。


8位

そして誰もいなくなったアガサ・クリスティー著


1020soshite

 

ミステリの定番ネタの先駆けのひとり、クリスティーの作品は

マープルものもポアロものも、ほとんど読みました。

イデアが秀逸。人物の心理描写が上手い。

本の装丁や邦題も魅力的。 
 

これはミステリにハマるきっかけとなった作品。

童謡「マザー・グース」の歌詞になぞらえて次々起こる殺人。

青木久恵訳(新訳)はかなりライトノベル寄りなようなので

清水俊二(旧訳)をお薦めします。 

 

 

9位

江戸川乱歩作品】

 

1021ranpo

 

小学生の頃「怪人二十面相」にハマり、中学生になって文庫シリーズ

を読み、その陰湿さ奇怪さ偏執さ異様さ変態さ加減に衝撃を受けた

作品集。後にも先にも「乱歩」はいない、唯一無二のオリジナル。

 

 

10位

O嬢の物語」ポーリーヌ・レアージュ


1021ojyo


ただの官能小説ではないSM的志向を盛り込んだ

しとやかな愛と支配と束縛の物語。
 

O嬢の性格と嗜好は私のそれとは異なるけれど、こういう形も

有りなのだと思わせる説得力がある。

男性陣は人間的魅力が薄いのが難点か。

絵が達者でセンスの良い人に漫画化して欲しかったが実際

作品化されたものはアート系の微妙な絵だった。。。残念;;

 

 


次点で

ガルシア・マルケスの「エレンディラ」

レイモンド・カーヴァー

マンディアルグ「城の中のイギリス人」 

レイ・ブラッドベリ星新一の短編集、

ヴィリエ・ド・リラダン

ジャック・リッチー

ブライアン・W・オールディスの「地球の長い午後」

作者不詳「我が秘密の生涯」

学生時代ハマった横溝正史ラヴクラフト中井英夫

アシモフハインライン・・・うぅ、次点多すぎw


 



昔から退廃的な「破滅もの」ジャンルが好きです・・・

 

 

喪失感と、それに伴う解放感や、難題を乗り越えていく力強さや

滅びの美学が好き。


でも、耽美主義者ではないです。





・・・ゲームで遊ぶ時の姿勢に、通じるものがあるかなぁ^^;