本の感想いろいろ
「ご飯とおやつと道具の話」伊能勢敦子著
副題は「豊かな暮らしのちいさなヒント」
帯のコピーは「料理研究家の「おうちご飯」を
のぞいてみてください」
料理研究家の家庭料理って、さぞかし品数豊富で
手が込んでいるのだろう・・・と思ったら。
基本おかずは3品なのですね、この人の場合。
レシピ&エッセイ本なのですが、如何に効率よく
無駄を省いて無理なく自分や家族や客を喜ばせる
かというアイデア満載。
読んでいてとても気持ちが前向きになれる本です。
読み終わった後は魔法がとけたように、いつもの
ガサツな自分に戻ってしまいましたが^^;
著者が語る通り「自分は自分、人は人。他人の
やり方を真似するのではなく、その人その人に
合ったやり方を考えて見つけてください」
その為のヒント、は結構散りばめられていたような
気がします。
レシピの数はやや抑え目でエッセイ多め。
お値段少々高めですが読みごたえは十分。
気持ちよく読めるお役立ち系料理本をお望みの
方にはお薦め。
「伊藤まさこの雑食よみ 日々、是、一冊」
よく書店で見かける様々な女性誌に載っている
お薦め本コーナー。
そういう文章と写真を集めたような軽い読み物です。
オシャレなOLが素敵なインテリアに囲まれた部屋で
手にしている本、という図がしっくりくるタイプの本。
内容薄いけれど、何かやっていて軽~く気分転換
したい時には良い本かも。
「平成日本タブー大全2008」宝島社刊
副題は「マスコミが完全黙殺する”聖域”の真相!」
いや~、宝島社の暴露系の本は、一見安っぽい、
待合室とかによく置いてある週刊誌っぽいネタなのに
料理の仕方がうまいというか一筋縄ではいかないと
いうか・・・。読ませてくれます。
(内容は芸能、宗教、報道、人権、業界、お金に
関するもの。)
そして驚愕の内容と文章の気迫にちょっとビビリ
ますw
インパクト大。そして面白い。
東京農業大学の講義録です。
著者の事は知らなかったのですが(タイトルに著者名
入れるのが流行のようですが、タレント本みたい
なのでやめましょうよ~><)「ミラクル食文化論」と
いう点に惹かれて暇つぶし用に、よく中身をチェック
せずに買いました。
するといきなり昆虫食の写真や話が・・・;
味まで生々しく描写しているのでかなりえぐいです。。。
けれど。
我慢して読み進めたら、古代人の食の中身や生活の
工夫など、昔の人々の創意工夫の話の数々が実に
興味深くて面白いのです。
口語体なので読みやすく、さくさく読めます。
時々入るゲテモノ食いの話に引きつつ・・・w
(著者は美味しい美味しいと言っているのですが
全然そうは思えない;)
所謂グルメ的な話は出て来ませんが昔の人々が
どんな風に「食」と向き合ってきたのか、とてもよく
わかる本です。えぐい描写は苦手な人は読み
飛ばして。後はお薦め。
「読書狂の冒険は終わらない!」三上延、
倉田英之著
ライトノベル作家2人の読書談義。
キングにマキャモン、クーンツ、横溝正史、江戸川
乱歩、赤川次郎等々、メジャーな作家の作品が
目白押し。
ちょっと古めの作品が多いブックガイドという事に
なっていますがそれよりもユーモア溢れる2人の
会話が楽しい。つい笑ってしまう事もしばしば。
後書きに書いてあるような「飲み屋で隣席の男
二人が話していて、聞き耳を立てたら結構面白
かった、ぐらいの話」、まさにそんな感じです。
ブックガイドとしては微妙ですが読み物としては面白く
さくっと一気読み出来て楽しい本。今回一番のお薦め
です。